伊勢丹浦和店で8月16日(金)〜18日(日)の三日間、全国19の蔵元が集まって開催された日本酒イベント「第五回 一献展 〜蔵元と語らふ会〜」。
年に一度だけ開催される貴重なイベントにご招待いただきましたので、その模様をレポートします!おそらく来年も開催されると思われる同イベントの、楽しさが少しでもお届けできればと思います!
第五回 一献展 〜蔵元と語らふ会〜とは
「世界に誇る日本のお酒『日本酒』をより身近に、たくさんの人に楽しんでいただきたい。」 酒蔵に立っている生産者と日本酒とお客さまをつなぐ新しい出会いの場である「一献展」は、百貨店の伊勢丹浦和店と各地の蔵元の共通した熱い想いから始まり、今年で5回目の開催となりました。
豊かな日本の水と米から、人の手で作られる「日本酒」は、日本が世界に誇る食文化を代表する一つで、ワインブームなどに押され、特に若い世代からは、敷居の高いお酒として認識されていましたが、昨今は人気が高まり、日本酒イベントが各地で開催され身近なものになりました。
精力的な若い蔵元たちが、 新しいチャレンジを行い、日本酒の魅力を広く積極的に発信していることもブームを牽引しています。中でも埼玉県は荒川や利根川などの豊かな伏流水に恵まれ日本酒に出荷量は全国上位に位置する日本 酒の名産地となっています。
同イベントでは、埼玉の7蔵を含む東北から四国の19の酒蔵による日本酒販売や、日本酒に合うおつまみの販売のほか、蔵元の話を聞きながら試飲できちゃうという、お酒好きにはたまらないイベント内容となっております。
なお試飲は有料で、3時間フリーチケット(前売2,700円、当日3,240円(一献盃付))、お試し1杯呑み:3杯/648円・5杯/972円でした。
参加蔵元
参加した蔵元は以下のとおり。()内はその蔵元の代表銘柄です。
- 埼玉 幸手市
石井酒造(豊明) - 埼玉 加須市
釜屋(力士) - 埼玉 久喜市
寒梅酒造(寒梅) - 埼玉 川越市
小江戸鏡山酒造(寒梅) - 埼玉 深谷市
滝澤酒造(菊泉) - 埼玉 比企郡小川町
松岡醸造(帝松) - 埼玉 秩父市
矢尾本店(秩父錦) - 宮城
男山本店(蒼天伝) - 山形
楯の川酒造(楯野川) - 福島
大七酒造(大七) - 群馬
清水屋酒造(榮万寿) - 千葉
飯沼本家(甲子) - 長野
橘倉酒造(菊秀) - 岐阜
御代桜醸造(御代櫻) - 滋賀
美冨久酒造(三連星) - 京都
白杉酒造(白木久) - 兵庫
本田商店(龍力) - 香川
川鶴酒造(川鶴) - 愛媛
近藤酒造(華姫桜)
第5回一献展イベントレポート
それでは前置きが長くなりましたが、イベントレポートをしたいと思います!
場所は浦和伊勢丹7階のアートホールで開催。イベントに行った日は最終日の18日(日)、お客さんもたくさん入って盛り上がっています!
こちらは地元埼玉の蔵元が集まったエリア。
反対側には全国の蔵元が並び、会場中央には酒の肴たちがずらり。
全ての蔵元のお酒を試飲したかったのですが、飲みすぎてリ○ースしたらもう呼んでいただけなくなるので、迷惑をかけない範囲でいっぱい試飲させていただきました!
それでは、試飲したお酒を一部紹介します〜。
比企郡小川町「松岡醸造」
まず初めにいただいたのが、埼玉県小川町で1851年に創業した「松岡醸造」。ペリーが来航したのは1853年です。
写真はさわやかな笑顔がずるい7代目。
こちらの日本酒の特徴は、地下130mから組み上げた硬度127mgの天然硬水を使って仕込んでいること。硬水を使うことで、酵母の発育を促し、独特の旨味や丸みなどが出るそう。
看板商品であり、新種鑑評会で8年連続金賞を受賞した帝松(みかどまつ)をいただく。はい、美味い!
幸手市「石井酒造」
続いて、幸手市にある「石井酒造」。こちらは創業1840年!新1万円札の肖像画になる渋沢栄一が生まれた年ですね。
8代目の石井さんは三日間声を出しすぎて、めちゃくちゃ声が枯れていました。日本酒を冷やしている入れ物の下にそっとレッドブルを冷やしていて、このイベントへの本気度が伝わります。
アニメ「らき☆すた」の作者が幸手市出身であることから、コラボ日本酒を以前から販売していた石井酒造では、京都アニメーションのスタジオ放火事件に対する支援として、こちらの商品の販売額の50%を寄付することを決定したそうです。
ちなみに、いただいた日本酒は夏にぴったりな、豊明 純米吟醸 〜向日葵〜。スッキリした飲み口が印象的で、美味しかったです。
川越市 小江戸鏡山酒造
こちらは川越市にある「小江戸鏡山酒造」。2007年に創業したばかりの新しい酒蔵で、川越は蔵の街と言われているのに、酒蔵がないのは・・・ということで立ち上げたとのこと。
川越でお酒といえばコエドビールが有名ですが、それに負けないくらい大きくなりたいと意気込みを語っていました。
夏限定の鏡山 純米吟醸生酒をいただきます。飲みやすくて水みたいにガバガバ飲めると説明され、多めに注がれた鏡山。本当に飲みやすくてうん、美味い!
福島県「大七酒造」
こちらは福島県二本松氏にある、なんと創業1752年の老舗酒蔵「大七酒造」。
個人的に生もとと言ったら大七だと思っているので、純米生もと生原酒をいただく。さすがの美味しさ。
宮城県「男山本店」
宮城県の気仙沼にある1912年創業男山本店は、今回一献展に初参加。知らなかったんですが、男山の名前がつく酒蔵って全国に20くらいあるそうです。
そのたくさんある男山の中でも、ウチはマイナーな方ですと控えめに話すのは、大柄でいかつい見た目の5代目。男山という名前にふさわしい外見ですが、喋り方は優しくて安心しました。
いただいた蒼天伝は気仙沼の海の幸に合うように作られたお酒で、中でも高知より水揚げ量が多いカツオに合わせているとのこと。うん、美味い!
京都府「白杉酒造」
こちらも今回初参加の、京都にある白杉酒造。こだわりは日本酒作りに通常使われる酒米を使用せず、丹後産コシヒカリ100%の食用米を使っているところ。
創業は1777年と歴史がある酒蔵ですが、日本酒っぽくなくておしゃれなラベルが特徴的。
いただいた日本酒は、ブラックレーベルシリーズのshirakiku 純米大吟醸無濾過 ブリリアント。いやどんな名前やねん。
長野県「橘倉酒造」
入社2年目のフレッシュなイケメンがいる、長野県佐久市にある「橘倉酒造」。創業は300年以上前とダントツで一番古かったです。なお、こちらの彼、以前スペインにサッカー留学をしていたそう。
そんなサッカーも上手くて、顔も小さく、絶対モテるであろうイケメンが手にする、超辛口の純米吟醸 無尽蔵をいただく。イケメンすぎるので、まずいとか言ってやろうと思いましたが、キリっとした飲み口が最高でした。。
そして感動したのが、発泡性のお酒たまゆら。これ本当に美味しいです!後から炭酸を加えたのではなく、お酒から自然に発生する炭酸のみで作っているとのこと。感動しちゃうレベルでした。
香川県「川鶴酒造」
紹介する最後の酒蔵です!ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。最後は1892年創業の香川県観音寺市にある「川鶴酒造」。
lightって書いてあるのにpowerfull tasteってどないやねんと、ツッコんでくれと言わんばかりのお酒をいただく。
このときすでに、ほろ酔い気分で味はあんま覚えていませんが、川鶴酒造の羽豆さんの笑顔は忘れない。
紹介した以外にもたくさんの日本酒をいただきましたが、載せるのも大変だし読んでくださる方も飽きてきたかと思うので、この辺にしておきます。
日本酒に合う肴も揃っています
一献展では日本酒に合う酒の肴もたくさん取り揃えています。こちらも簡単に紹介します〜。
こだわりの燻製「横浜燻製工房」
まずは、お茶目な社長が作るこだわりの燻製「横浜燻製工房」。
5日間かけて手作りで作る燻製は、香り・味・食感全てを楽しめる一品。色々と試食させていただきましたが、めちゃくちゃ美味い!
全部美味しかったですが、特に好きだったのはサバとタラコの燻製。日本酒だけでなく、ビールなどの他のお酒に確実に合いますね。
後日、家でビールと共に、うずらとピーナッツの燻製いただきました。最高の一言につきます。
贅沢ツナ缶「モンマルシェ」
こちらは最高級のびん長マグロやカツオを使った、贅沢なツナ缶を販売する「モンマルシェ」。
こちらも色々と試食させていただきましたが、缶詰とは思えないクオリティでびっくり。美味すぎわろた。
静岡にしかショップはありませんが、今年日本橋三越にお店を出すそうです!気になる方は是非!
感謝:ただ日本酒を飲むだけではない一献展
一献展は蔵元から直接こだわりを聞けたりお酒の話で盛り上がったりと、ただ日本酒を飲むだけではいイベントでめちゃくちゃ楽しかったし、勉強になりました。
こんな素敵なイベントにご招待いただき、心から感謝申し上げます。
なお、紹介した全ての酒蔵は浦和伊勢丹地下1階で購入することができます。この記事を通じて少しでも興味を持っていただいた方は、地下に行ってみてくださいな。
浦和駅近くで、こだわりの美味しい日本酒を飲めるお店↓